2010/04/07

ごめんね寺

全国いろいろな寺には、いろいろな変わった行事が行われているのだが、なんでそんな珍しく奇妙な行事がその寺で行われているのだろうかというのを、たまに感じるときがある。なんらかの原因があって、それを鎮めたり、祝ったり、感謝したりするために行われているのだろうと思うのだが、今回紹介したい行事についてもはっきりいってわけがわからない。

場所はさいたま市大宮にある大宮山東光寺。お寺の中でお化け屋敷にも似た「ごめんね式」と呼ばれる行事がおこなわれている。式は競争ばかりの世の中で、知らず知らず身に付いた自分勝手な心や罪をリセットしようと言うもの。妖怪たちは人を傷付け、地球を破壊する現世の人々に怒っている自然の化身という定義だ。

最初に50人ほどの僧侶が総出で法要を行い、そのあとに式は開催される。妖怪芸術団体なるものが数多くの妖怪に扮して暗い中にいるのだが、その暗く行灯だけしか翳していない中を、住職からお札をもらった参拝者は、「ごめんね、ごめんね」と妖怪に言いながら、お札を渡すというのが、この「ごめんね式」である。

参加している人たちの行動もおもしろそうだが、この行事が始まった理由が正直知りたいところだ。

ニュース記事
http://www.saitama-np.co.jp/news04/01/01.html

大宮山東光寺
http://www.toukouji-ohmiya.jp/

十文字マッサージ

リーマンを何年もやっていると、いろいろなところにガタが来て、あちこち痛いという思いが出てくるのは、仕方ないと思う。さらに背負うものを持ってしまった場合には、男だろうが女だろうが、その責任感からか、懸命さに輪をかけて働いてしまって、体ががたがたになってくるというのも良く有る話だ。そんなときに、今では15分マッサージなどという、効くのか効かないのか良くわからないようなマッサージ屋が最近多くなっているのだが、そういうところではなく、各種マッサージも花盛りであるのが現在だ。

うちの会社では、そんな多種多様なマッサージが有るにも関わらず、1つのマッサージ関係のところがとても人気になっている。同僚のうちの1人が実際に行ってみて、「すげぇ効いたし、めちゃくちゃ短時間」という意味不明なコメントを次の日に行っていたのである。それはまだ自分でも体験したことが無いが、怪しさ満点の「十字式マッサージ」というところだ。

同僚の話では、治したい自傷を担当者に言うと、その担当者が、数箇所背中を触って、「ここ、痛いでしょ?」とすぐに当てるらしく、そのあと、背骨を触るのか触らないかのようなことをしながら、一種の気功みたいな手段を使って、「えいっ、えいっ」と言いながら治療するようだ。その間の時間、たったの1分。患者は治療をされる前に、控え室に集められるのだが、カーテン越しに、担当者の「えいっ、えいっ」とか「ふんっ、ふんっ」という気合の入ったうめき声に近い声が聞こえてくるので、一瞬びびるらしい。

しかし、治療が終わった後は、それまで痛いとおもっていた肩や腰などの箇所の痛みは、全くなくなり、たとえば四十肩や五十肩で腕が上がらなかった人が、いとも簡単に上がってしまったということになるらしい。ただし、治療を受けた当日は、すごい睡魔に襲われるらしく、まともに夜は起きていられないという。

いったい、その怪しげなマッサージというのはなんなのだろうか?通常のマッサージとは、筋や骨などを結構長い時間をかけてずらしたり、揉んだりするようなものなのだが、ここでは1人あたりたったの1分である。なぞ過ぎる。

そこで十字式マッサージというのについて調べてみた。

十字式マッサージというのは、正式には「十字式健康法」という治療のようで、「背骨を整えて体をスッキリ健康にし、自然治癒力の向上をお手伝いする健康法」と公式サイトには記載されている。そして先ほどから「担当者」とか「治療」という言葉を使っていていたが、彼らの言葉で言うと、実際には担当者は「宗癒師」といい、治療は「施術」というらしい。ん?なんだか、怪しくないか、これ?

実際に「施術」をしている様子を公式サイトからも見ることができるが、本当に怪しい。そんなもので治るのか?と本当に疑問に思うのだが、実際に「楽になった」という意見を身近で聞くと、信じられなくなってしまう。

さて、この十字式健康法を行っている施術会場は、日本全国結構いたるところにあるので、詳しくは公式ウェブサイトを見ていただきたい。

どういう人たちがこの健康法を宣伝というか、実施をしているのかと、よくよくウェブサイトを見てみると、「日本メノナイト足寄キリスト教会付属 十字式健康普及会」という名前が見えた。メノナイト???教会?なんだ、それ?ウィキペディアを見ると、メノナイトはキリスト教の一派のようである。おぉ、そういえば、名前に「十字式」と書いているのは、キリストの十字と関係するということか。それでこの名前ということ。ということだとすると納得だ。

もしかして、これで治療されて治ったとすると、キリストを信じて信者になろうとするという布教活動で行っているものなのだろうか?なんだか、それではオウムと似ているような気もしなくもないのだが、こればかりは信じるものは救われるという精神に依存するものだろう。

モノは試しにと、今度は実際に自分で行ってみて、またレポートしたい。


十字式マッサージ
URL : http://www.jujishiki.co.jp/

市町村変遷パラパラ地図

地図好きにとってはとてもおもしろいサイトを発見した。日本の各県が時代によってどのように市町村の名前と大きさが変わってきたかが一目瞭然でわかるというサイトである。それが「市町村変遷パラパラ地図」だ。

最近、市町村合併が激しくて、どこが何という名前になってきたのかというのが全くわからなくなってきた。南アルプス市っていったいどこ?とか、昔のよく知られた名前よりも最近の名前のほうがわけがわからなくなってきている。そんなときに、隣県の埼玉県もさいたま市に変わったころから、もうどこの町がどこなのかわからなくなってきてしまったのを皮切りに、なにか調べる方法はないのかなと思って探したのがこのサイトだ。

ほぼ全部の県における廃藩置県以降に出来上がった市町村の変遷がわかるものだ。地図としてはオンマウス形式で地図の大きさが変わることができるし、合併や離脱した時期にあわせてすべての変遷が見えるのであるから、どこの町が何時無くなってしまったとか、どことどこが合併したのかというのが一目瞭然で理解できる。

特に東京なんて、戦前の東京市の様子がよくわかるのだが、いまでは23区に綺麗に統一されてしまっているが、当時の東京市の場合には、もうめちゃくちゃ小さい行政単位が存在しているのがわかるし、現在でも確かにかすかに町の名前として残ってはいるのだが、なんでこんな名前なのかなというのがわかるところもある。亀有あたりに新宿という地名があるのだが、ここが昔の新宿区で、いまの新宿区は淀橋区だったのである・・・など。一番驚いたのは、東京では、ほかの場所が村だったり町になったにも関わらず、府中と日野は1893年まで「宿」だったことだ。江戸時代の名残が最後までここには残っていたということになる。これはおもしろい発見だった。

よく知らない県の変遷を見てもわからないのだが、知っている県の様子を調べてみるととてもおもしろい。特に昨今の合併の激しさには目の見張るものがあるが、ここで確認するのも良いだろう。


市町村変遷パラパラ地図
URL : http://mujina.sakura.ne.jp/history/index.html

2010/04/05

新宿御苑の花見(2010年版)

2010年の花見の時期は、早まるのか遅くなるのか、寸前になるまで全くわからない状態だった。というのも、3月下旬まで急に暖かくなったり、急に寒くなったりすることが多かったからだ。いちおう桜の開花宣言が東京では3月22日に行われたのだが、それからというもの、また1月くらいに戻ったかもしれないくらいの寒さになったりするときがあって、体調が激悪になってしまった人が多いはず。

そんな中で、4月4日の日曜日に、毎年恒例に勝手にしているのだが、花見を新宿御苑で行っているため、今年も決行することにした。普段の新宿御苑はあんまり人が多くないのに、この時期と紅葉の時期だけはめちゃくちゃたくさんの人たちが多くやってくる。だから、10時半ごろには新宿御苑に着いていたほうが良いかなと思った。

ところが4月4日は朝から激寒の日だった。幸いにも天気は良かったのだが、こんなクソ寒い中で花見をするなんていうのは、ほとんど拷問かもしくは究極のMの人間じゃないと楽しめないと思う。それでも桜の花見というイベントのほうが優先されてしまうという日本人としてのDNAが疼く。なにしろ、この日の最高気温は10度。朝の寒い時間に、それも新宿御苑のような場所だとすごい温度が低かったはずである。

花見の時期はどこの桜が咲いている場所においてもすごい人が多いのはわかるのだが、この日の新宿御苑はすごいことになっていた。新宿駅から新宿御苑のほうへ甲州街道沿いに歩いていったのだが、その歩道を歩いている人は、花火大会が終わったあとのような人の列である。言い換えたら、食を求めて救済所に集まろうとしている難民状態になっていたといっても良いだろう。もうその光景を見ただけで、「今日はやめちゃおうかな」と思ったくらいである。新宿御苑に到着してみると、係員が入り口のところで「アルコールの持ち込みは禁止ですよー」と拡声器を通して叫んでいる。が、そんなのは完全無視して酒樽なんかを持ち込んでいるような団体が結構多かった。到着した時にはまだ入場制限まではしてなかったが、それでも普段御苑に来たことが無い人が、勝手がわからず、入場券を買うところはめちゃくちゃ混みあっていた。それでも200円を払って入園。

入園後の光景も普段の新宿御苑とはとても思えないような光景だった。昭和天皇が戦前ゴルフ場として使っていた名残で敷かれている芝生には、ほぼ全面的に敷物を引いた宴会のひとたちでいっぱいになっていた。いや、まだ自分が御苑に到着していたときには、ちらほらと芝生がまだ見えている状態だったといえよう。あとから友達が来たときの話しを聞いたり、自分がトイレで席を離れたときに、ふと芝生を見てみると、もう足の踏み場も無いような状態だった。そんなに人が来ている様であったら、待ち合わせをしていたとしても、絶対にどこに座っているのかわからないような気がする。最初から、だいたいいつも陣取っている場所を決めていたので、友達に「いつものところにいるよー」と伝えたからわかったようなものの、場所が無くて、全然違う場所を陣取ってしまっていたら、きっとその日には出会えないことだったろう。

本来なら芝生の位置に座りたかったのだが、残念ながらいつもの場所だとは言っても、芝生の位置に座ることができなかった。それでは悔しいので、桜の木の真下で、上を向けば、満開の花でいっぱいの桜が見上げられるところに陣取った。しかし、そこは地面が土の上。土の上は寒風吹きっさらしの状態ではかなり冷たい。もってきた敷物では冷たく、座布団か新聞紙でも持ってくればよかったと後悔した。しかし、このせっかく取れた場所を離れるわけにはいかず、友達が来るまで我慢してみた。幸いにも桜の木の下なので、その桜を見ると心落ち着くし、のんびりするために持ってきた本を読んでいれば土からの冷たい温度をそのまま感じなくても済む・・・とおもっていたが、やっぱり無理。寒い。冷たい。暖かいものがほしいー。後から、ご飯と飲み物を買ってきてくれる友達に「とりあえず、熱いコーヒーでも買ってきて」と頼む。自分で買ってきてもいいのだが、この席を離れると、荷物の心配もあるし、敷物は風で飛んでいってしまうかもしれないし、友達が来るまで我慢することにした。しかし、寒い。最近、寒いとすぐにトイレに行きたくなるような体質になってしまったので、寒いところに長時間座っていると、だんだんトイレに行きたくなってくる。しかし、席を離れない。この葛藤が友達が来るまで続いた。周りにいる花見客は、きっと「あいつはいったいなにをのた打ち廻っているのだ?」と思ったに違いない。

ようやく友達が来て、予定より時間が遅かったので、どうしたのかと聞いてみると、新宿駅に一番近い入り口である新宿口は、すでに入場制限をして、入場するまでに長蛇の列になっていたらしい。そういわれると、周りはめちゃくちゃ人がたくさんいて、これでは入場制限をしてもおかしくないとおもった。じゃぁ、友達はどうしたかというと、駅から遠い大木戸門のほうから来たから、ぜんぜん入場制限にひっかからなかったらしい。よくも迷子にならずにここまでこれたものだと感心した。

さて、友達がやってきたので、早速トイレに行こうと立ち上がる。幸いにもトイレが傍にあったのだが、そのトイレの光景を見て、そのまま漏らしそうになってしまった。というのも、女性のトイレが待ち行列になっているのは良く見かけることだ。しかし、男子トイレのほうもかなりの待ち行列になっていて、便器が3つしかないということもあるのだが、そこに待っている人が50人から60人くらい待っていたから、まさしくイベント会場でのトイレ待ち状態と同じだ。これじゃ、絶対漏れる。そう考えたときに浮かんだのは、「一度外に出ちゃおう」と思った。外に行けばトイレはいくらでもあるからだ。が、出口の近くまで行ってハッと気づいた。一度出てしまうと、また入場するのに時間がかかる。それに、金を持って来ていないので、入場できない。そこで再考したのが、人が来なさそうな遠い場所に行ってみるのが良いかもしれないと。花見ができるのは、新宿口に近い場所なのだが、代々木駅方面に行くと、こちらは林のようになっているところばかりなので、花見客は来ないだろうとおもったからだ。思ったとおりに、そちらのほうに行くと、人影がまばらになっており、トイレも待ち時間無く済ますことができた。が、びっくりしたことに、自分が用を済ませたあとは、そのトイレも長蛇の列を作りつつなっていたことである。

しかし、こんなに人がたくさんいるときには、かなりわがままな人が出てきてもおかしくないと思うのだが、日本人の律儀で礼儀正しさをここで見かけることになった。というのも、これだけ長蛇の列になってしまったトイレ待ちには、大人は当然だが子供も含まれる。小学生も高学年くらいになると、自分がトイレに行きたくなるのを察して早めにトイレに行くのだろうが、小さい子になると、寸前になるまでトイレを我慢することになって、いきなりトイレに行きたいと騒ぐことが多い。そんな小さい子を連れてくるほうが馬鹿だとは思うが、つれてこられた子供を責めることはできない。親が「子供が漏れそうと騒いでいるので先にやらせてもらっていいですか?」と切羽詰ったような顔をしている親子がトイレにいきなりやってきた。並んでいる人がどうするかなとおもっていたら、ほぼ全員が「どうぞ、どうぞ」と優先している光景を目にした。これが、中国人だったら絶対に許さないだろう。主張としては「俺だって我慢してこんな寒い中に長時間並んでいるんだ。小さい子だからといっても、順番は順番だ」と言うだろう。日本人の素晴らしさを改めて感じた。誰一人として怒らないだろうとおもっていたのだが、やっぱり怒っているやつがいた。困った親子がやり取りしている相手はどうやら中国人。顔と言葉遣いが日本人じゃないのである。あーっ、やっぱり中国人はダメだなと改めて認識する。

トイレに行った後に、ついでに暖かいお茶でも買いに、自動販売機や売店で買おうかなと思っていたところ、今日のこの寒さでほぼ全部完売。さっき暖かくする機材の中に入れたばかりだから、まだ暖かくないと言われてしまったので、暖かい飲み物は買えずじまいである。仕方が無いので、自分の席に戻ってみる。やっぱり寒い。友達は、あまり気にしないで桜の花見をしている。このクソ寒いなかなのに、冷たいワインをガブガブ飲んでいるではないか。頭がおかしいんじゃないの?と思う。

どこかからか、タバコの煙のにおいがしてきた。禁煙の場所なのに、やはりこれだけ人数が多いとルールを守らないキチガイがいるらしい。そんなキチガイは死んでしまえば良いのにと思うのだが、こういう原始人はなかなか居なくならないらしい。

あまりにも寒くて1人で震えていたので、もう退散したくて仕方なかった。友達は、ワイン2本をがぶ飲みして、そのままのんびり花見でもしたいと思っていたらしいが、横で『寒い、寒い」とぎゃーぎゃー騒ぐ馬鹿がいるから、全く落ち着かない!と言いはじめた。そこで2時くらいには御苑を後にすることにした。本当なら酔っ払って、一眠りしたあとに退散したかった友達は、半分酔っ払っているので、ふらふらになっている。こちらは人ごみが嫌になってきたことと、寒いので暖かい所に移動したくして仕方なかった。さて、御苑から出ようと出口のほうに向かう途中に、今までは寒さのために周りが見えていなかったが、急にどんな客層の人たちがいま御苑に来ているのかというのに気づいてしまった。特徴としては2つのことだろう。

1つ目は、世の中不景気になっていて、金を使いたくないが楽しみたいという人たちが多くなってしまった昨今、こんな花見という少ない金でも楽しめるイベントに「我こそは」と思ってきている人たちが多いことだ。デパートを見ても、最近ブログにも記載したとおり、来客は多いが、買い物をしている人がほとんど居ないという現象が現れている通り、ここでもどこか遠出するというわけでもなく、人がたくさん来るというのはわかっているのに、こんなところにやってきて、少し食べ物と飲み物を買って花見をしているのが多いのだ。寒ければこんなところにくるべきではないと思うのだが、金が無いので遊ぶところもなかなか無いのだろう。しかし、周りが花見花見と騒いでいるので、見栄はあるから、とりあえず花見をしてみたという感じだろうか。

2つ目は場所が新宿二丁目に近いからか、昔からここ御苑はゲイのひとたちが多く目に付くところである。別にここはハッテン場として使われているというわけではない。昼間しか開園していないからそんないやらしいことはできないのである。じゃ、ここでゲイは何をしているかというと、一般人と同じように花見をしているのだ。だが、ゲイの密度がほかの場所よりはるかに多いという点が違う。そして、わかりやすいゲイの格好をしているからおもしろい。御苑に来ているゲイは、普通の格好をしているとわからないのだが、すごい特徴のある格好をしている人たちを良く目に付く。短髪で筋肉質のやつらが多いのだ。そして、そういうやつらの多くが、こんなクソ寒いにも関わらず、なぜか短パンだったり、半そでのシャツしか着ていないという、頭がおかしいんじゃないの?と思う格好をしているのも多いのだ。ジムで鍛えていますと、体の自慢しか考えていない馬鹿たちにとって、自分の体を他人にアピールするのはこういう人が集まっているところで威力を発揮できると思っているからである。死んじゃえ、筋肉馬鹿たち。顔が良いとか、身なりがきれいというゲイであれば、それは許す。筋肉馬鹿だけは殺したくなる。

当日は寒いだけで、桜は本当に満開の状態だった。お花見としては最高の舞台が整っていただけに、この寒さがなければよかったと思うが、この寒さのおかげで、桜が長く咲いたままになっていることができたのではないだろうか。去年は今年とは逆に、めちゃくちゃ暖かかったために、桜の咲いている期間がとても短かった。そのため、桜の色がめちゃくちゃ悪かったのである。しかし、今年は全く違う。長く咲き続けられるための気候が揃っているため、今年の満開の花はとてもきれいだ。これほど見事に綺麗に咲きそろっている桜は珍しいと思う。

しかし、もう二度とこんな満開の時期に新宿御苑で花見をしたいとは思わない。いつもは2週間くらい遅い時期に新宿御苑に来ていたのだが、例年に倣って来ればよかったと思う。そのほうがもっと暖かいし、人は少ないだろうし、楽しかったことだろう。寒いのを我慢して、トイレを我慢してまで花見をしたいとは思わない。あとは、満開に咲いている時期ではなく、散り始めているときが一番好きだ。散って、空中を舞っている花びらがひらひらと落ちてくるところをみるほうが好きである。