2010/03/27

觀世音素菜餐廳(台北)

素食の店は台湾にたくさんある。素食とは簡単な食事という意味ではなく、ベジタリアンの食事のことである。台湾だから、肉を好んで食べると思ったら大間違いで、意外に台湾人の中には結構たくさんベジタリアンが多い。概して、ベジタリアンの台湾人は見た目がめちゃくちゃ若く見えるから不思議だ。たぶん、肉による余計な消化能力を使う必要がないというところなのか、もしくは、調理に結構漢方を使っているからなのかが要因としてあるんじゃないのかなと個人的には思う。以前、お目当ての素食レストランにわざわざ出向いたら、その店が改装中でやっていなかったというショックがあって、台湾人の地元の友達が連れて行く店を除いて、事前に調べて素食の店に行くのはなんとなく勝手な抵抗があったが、ホテルから近いところにあり、前からいろいろなサイトにでも紹介されていたのを知っていて気にしていたから行ってみた。
台北の観光サイトとして結構大きなサイトである旅々台北においても紹介されている。そこにはアットホームな雰囲気で日本人観光客も多くやってきており、店員全員が簡単な日本語が話せますということ。しかし、この説明、半分あっていて、半分間違っている。前半のアットホームな雰囲気というのは確かに正しい。お店のメニュには日本語の文章と写真が掲載されているので、どういう料理かというのはわかるのだが、それに料理の説明を口頭で説明してくれたりするところは正しいと思う。が、後半の日本語を話すというのはウソだ。ほとんどの店員が、たまたまなのか、日本語が話せなかった。英語すら解さない人もいる。ほとんど中国語でしか説明を受けられなかったのだが、それでも何を言おうとしているのかはなんとなくわかったのはおもしろい。ここの料理は単なるベジタリアンの料理というわけではなく、宗教的な理念と、浙江料理と広東料理の組み合わせなので、変な抵抗は無く食べられるというのがうれしい。日本の精進料理の場合だと、なんだか食った気がしないくらいの粗末な料理であったりするのだが、ここの料理は、普通の肉を使ったりするレストランとなんら変わらない。言われなければこれが全部肉を使っていない料理とは思えないくらいである。

・蒸餃:120元
・鉄板跪蹄(小):280元
・左宗棠吉丁(小):240元・金線蓮盅(小):460元

蒸餃は、通常、中に豚肉が細切れになったニラなどを入れているものだとおもうが、ここではまったく肉は使われていない。肉の代わりにきのこ類を使ったり、別の食材を使っているところがおもしろい。でも、食感や味はまるっきり、普通の蒸し餃子を食べているのと同じような感じだからおもしろい。ちゃんと、普通の餃子と同じように付けタレもあったりするのだが、そんなのを付けなくても全く味があるので、ご賞味あれ。鉄板跪蹄は、見た目は、普通の肉の鉄板料理にしか全く見えない。最初、料理が来たときに、あら?肉?と本気で思った。でも、実際に肉として使われているのは、笠の部分が大きいキノコなのだそうで、この食感がまさしく肉。上にかかっているソースが肉料理に使うような濃いソースであるために、まさしく肉料理を食べているような感じになるのだが、すべて使われている素材は野菜のみ。おもしろい。続いて、本当に鶏肉にしか見えないと思ったのが、左宗棠吉丁という料理で、実際には大豆をすりつぶして肉の塊のようにしているものである。酢豚のような甘酸っぱいようなタレが掛かっているので、かなり箸が進んでしまう。最後は、中華料理の中では結構定番になっている「ぶっ飛びスープ」もどきのスープが
金線蓮盅である。何種類混入されているのか想定できないが、まぁ、それほどたくさんの漢方がふんだんに使われていて、見た目は味が濃そうだ。だが、濃厚そうに見えるとんこつラーメンのスープが、意外にあっさりしていたりするのと同じように、このスープは見た目とはぜんぜん違ってかなりあっさりだ。おでんの汁みたいなも見えなくは無い。最後にタピオカのデザートが出てきた。あら?これって、極品軒のときとおなじだ。確かに、味が濃いような料理を食べたあとには、このココナッツミルク系統で口の中をさっぱりさせるのはいいかもしれない。このデザートは、もちろん店のサービスだ。
觀世音素菜餐廳
住所:台北市民權東路二段29號
URL: http://www.ksy.com.tw/
電話: 02-2596-3488
営業時間: 09:00-14:00 / 17:00-21:00

旅々台北のページ
URL : http://www.tabitabi-taipei.com/html/data/10084.html

大学口胡椒餅(台北)

MRTが走っている羅斯福路三段から、書店街に入る本当に入り口に胡椒餅の店がある。店といっても、ちゃんとした店舗があるわけではなく、建物の隙間に勝手に屋台風の構えを作ってしまったような店だ。言葉が悪いが、まるで寄生虫のような店である。

この胡椒餅の店は実は結構有名な店で、萬華にある胡椒餅の元祖の店で働いていた人が独立して作った店なのである。ここまでなら、単なる胡椒餅の店として終わってしまうのだが、実はこの店はちょっと変わった特徴がある。それは、通常、具として使う肉は豚肉を使うところなのだが、この店は、豚肉の定番の胡椒餅だけではなく、牛肉や羊肉を使った胡椒餅も作っているところだろう。

あまり考えずに注文してしまったので、定番の豚肉の胡椒餅を頼んでしまったのだが、あとで考えれば変わった胡椒餅を選べばよかったと思った。たとえば、カレーキチンの胡椒餅なんかもあったのだが、それを食べてみたかった。

このようないろいろな種類のある胡椒餅というのをはじめてみたのだが、ぜひほかの店も導入してほしいと思う。が、それだけ焼く窯を用意しなければならないので、なかなか難しいのだろうな。

それと気になったことがもうひとつある。それは、この店は1976年に設立されたはずなのに、なぜか壁に書かれているのは「創立西元1951年」と書いてあることだ。なんでも「元祖」とか「正祖」とか誇大宣伝を使いたがる台湾の屋台なのだが、ここでもそれに似たような宣伝として使っているのだろうか。確かにこの店を作ったオッサンは、元祖の店で働いていた事実はある。そして、その元祖の店は結構古い。それをそのままオッサンが作った店に勝手使うのはおかしいとおもう。まぁ、台湾人にとっては、そんな設立年なんかどうでもよくて、質で勝負というのがわかっているから、こういうのには大マケして見ているのだろう。

大學口胡椒餅
住所:台北市羅斯福路3段335號1-1
電話番号:02-2363-2181
営業時間:10:30-23:30

公館の書店街(台北)

台湾大学は台湾の中で一番賢い人たちが集まる最高学府であり、元帝国八大学のうちの1つになる伝統と歴史がある学校である。この大学はとても優秀な人たちが集まっているために、広大な学校の敷地の中は、観光スポットとしても十分使える場所になっている。

さて、そんな台湾大学の傍もなかなか魅力的な場所がたくさんある。今まで台北には何度も来ているのだが、実は台湾大学のあたりには来た事が無かった。台湾大学出身の友達はいたことはいたが、なぜか学校の傍に行きたがらない。自分が同じ立場だったら、大学を案内するというよりは、ぜんぜん違うところで遊びたいということを考えるだろうから、なんとなく理解はできる。が、やっぱり地元に馴れている人がいると、隠れた店を紹介してくれるだろうから、それを期待したいところだった。

今回はそんな友達が同行しているわけじゃなかったのだが、なんとなく台湾大学の傍が気になっていたのでMRTに乗って公館駅まで行き、そこから地上に出て歩いてみることにした。

台湾のどこの町でもそうなのだが、大学があるところには、すぐ傍に必ず夜市が存在する。最高学府の台湾大学の傍にも、もちろん、夜市は存在する。名前は、公館夜市であり、名前にひねりは無い。だが、今回来たのは夜ではないので、夜市のことを紹介したいのではない。紹介したいのは、学生の町らしいところ風景だ。賢い台湾大学の学生が集まっている場所なので、それなりに学術的な香りがするものがあるだろうとおもったら、やっぱりあった。神保町は古本屋の街として東京では有名だが、新刊の本売っている店がめちゃくちゃ集まっているというのは、東京でさえ存在しないと思う。強いて言えば、神保町は全部が全部古本屋というわけではなく、マニアックな新刊本を売っている店もあるし、普通の新刊の本を売っている店も存在するから、神保町が少し似ているとおもわれるが、公館にある書店街というのは、そんなのとは違う。全部新刊である。新刊といっても、新古本も含まれるのだ。だから、日本では絶対に手に入らないような本がここにきたら手に入るという可能性もある。それも古本屋ではないので、誰かの手に一度渡って、扱いが悪いものに出くわしたというようなことはないのがおもしろい。売られている本は、多くは中国語の本であるのは当然である。なにせ、ここは台湾だからだ。しかし探せばかなり日本語の本も存在することがわかるだろう。中には戦前に書かれた台湾に関する書物も見つけることができる。戦前の日本は、台湾を日本人化するというよりも、民族性をそのまま重視して、日本化していくということをがんばっていたので、現地に住んでいる人たちの研究に対してかなり高度な学術が発達していた。しかし、そんなのは他人が書いたことからしか見たことが無く、実際の書物を見たことが無かったが、この公館あたりの本屋では、そんな戦前の本が結構見つかる。しかし、文語体で書かれていたり、旧漢字を使われているから、かなり読みにくい。それから、戦前に作られた台湾語-日本語辞典というのも見つけた。A4サイズで分厚い辞書であったが、値段がたったの250元程度だったので、買ってみたいとは思ったのだが、もって帰ることを考えると面倒くさいので止めた。
本屋があると、その傍にはなぜか喫茶店が存在するというのは、神保町のケースでよくわかっている。実は、この公館の書店街のところでも、台湾大学の学生が集まるような喫茶店が結構たくさんある。それもどこも洒落ている。こういう文化的な雰囲気が残っているところで勉強ができるのは、うらやましい限りだ。喫茶店ではきっとまじめな会話もしているだろうし、エロ会話もしていることだろうし、そんなのは日本の大学生と同じだとは思う。が、勉強している量は絶対的に台湾の学生のほうが上だ。彼らの勉強量の豊富さは日本人が知ると舌を巻くと思う。

占い横町(台北)

行天宮は日本人観光客にも人気の観光地ではあるのだが、寺本体というよりも、どちらかというと、足つぼマッサージの店か、または民権東路の地下道にある「占い横町(台北松江路・命理大街)」のほうに行くのが多いのだと思う。
行天宮の入り口の目の前にある地下道入り口から入っていくのだが、その地下道へ入る前に、おそらく「線香買わない?」とか「お供え物要らないですか?」という押し売りに近いような勧誘を受けるだろうが、ここはきっぱり「不要!」で押し通すべきである。

さて、地下道に入ると、そこは本当に占いのためにやってくるような道として確立されている。本来なら、この地下道は、地下道として交通量の多い地上を歩行者に歩かせないでわたらせるために作ったのだと思うが、そこをちょっとしたスペースがあればすぐ商売に使ってしまうという台湾人の商売根性のために、ここがいつのまにか占い師の集まる場所になってしまったのだと思う。いまじゃ、歩行者が道路を横断するためにこんな地下道を使う人はまったくおらず、地上の横断歩道を歩いているというから、意味がわからない。さて、占いの店は1軒1軒がとても狭い。1人が占ってもらうだけのスペースしかないため、そんな店が道路の端から端まであるというから驚きだ。龍山寺の傍にも占いの店がたくさんあるのだが、台湾人はやっぱり何かにつけて前進する際に占いを利用しているというのはまんざらウソでもないなという気がしてくる。

実際に占いをしてもらったわけではないが、今度は1人で来た場合にはぜひ行ってみたいとおもう。占い師の中には日本語が話せるひともいるようなので、評判等は自分で調べてもらって、どの人を選ぶかは考えて占ってもらいたいものだ。決して占いの値段は安いというわけじゃないと思うのだ。特に新宿の母みたいなあだなのついている「横町の母」と呼ばれる占い師のところはとても人気だ。独自のウェブサイトも持っているのだが、占いをする際の特徴も記載されているので、興味が有る人は参考にすると良いだろう。

横町の母
URL : http://www.yokocyo-uranai.com.tw/

行天宮(台北)


ホテル傍には有名な観光地である行天宮がある。この行天宮は台北ではもちろん人気のある大きな寺であることは言うまでも無い。というのも、この行天宮で祀られている神様は、商売の神様であり、信用の神様でもある関羽だからだ。だから、平日だというのにめちゃくちゃ昼間から人がたくさんやってきているし、中にはサラリーマンが昼休みを利用してお参りに来ている姿も見られる。
ホテルから民権東路を東に向かってだいたい5分以内にいける場所なのだが、この途中、道路沿いには足つぼマッサージ屋がめちゃくちゃたくさん見つけることができるだろう。どの店にも、日本語の看板が出ているとともに、店内の様子が丸見えにして、いかにも宣伝でやっていますよーというのを外にいる人に見せるようなつくりになっているのがおもしろい。だいたいの店が、ソファみたいな椅子に客を座らせ、数人の専門マッサージ師が、客の騒ぎを笑いながら揉んでいる姿を見ることができる。

行天宮に今回行ったのは2回目なのだが、平日昼間なのにすごい人がたくさんいた。すでに本堂では、なにかのお経が唱えられていて、そのお経が外まで聞こえてくる様子になっている。本堂の外側には、簡易巨大テントが設けられ、そのテントの下にたくさんの人が線香を持ったりしながらお経が終わるのを今か今かと待っている。なにを待っているのだろう?ととても気になるところだ。そんな参拝客もいるとおもえば、普通の参拝客とは異なり、お決まりの鮮やかなブルーの着物を着て、経典を後ろの特別ブースみたいなところで唱えているひとたちもいる。おそらく、それは行天宮のいわゆる檀家の人たちなのだろうと思う。そういえば、この行天宮で「あれ?」と思ったことがあった。一般的に儒教における八徳というと、「仁・義・礼・智・信・孝・悌・忠」の8つの徳のことを指す。ところが、この行天宮で八徳とは違うのだ。

孝:敬順長輩弟:友愛兄弟
忠:大公至正
信:誠正信實
禮:節制規範
義:行事合宜
廉:高風亮節
恥:勇於改過

と、かなり違う。それぞれの徳の意味を考えれば、なるほどなーというのはわかるのだが、なぜ行天宮では孔子と孟子が定めた一般的な八徳とは異なる言葉を使っているのだろうか?誰か詳しい人は教えてほしい。

それと、孟子が定めた五倫は、ここでも守るべき事項だとして八徳と一緒に書かれている。五倫とは次の5つの家族倫理・社会倫理に基づく教えのこと。それぞれの関係をよく維持するためには何が必要かというのを説いたものだ。

・君臣有義(君臣の最も大事な心構えは状況に応じた正しい行動)
・父子有親(親子で最も大事な心構えは1つになろうとする親しみ)
・夫婦有別(夫婦で最も大事な心構えは各々の本分・職能を乱さない区別)
・長幼有序(年配者と若者で最も大事な心構えは順番)
・朋友有信(友達の間で最も大事な心が構えは偽りのない心)さて、こんなになぜ人が集まってきているのかというのはあとでわかった。どうやら毎年春・秋の二期において実施されている「祈安大法會」というイベントだったようだ。数日間行われるイベントで、このときには国家安定、健康安寧などを祈願するために参拝する人が多い。そして、行天宮の信者によるお清めを受けられるというのが理由だ。詳しいことはわからないが、様子を見ていると、参拝客各人が体のなかでどこか悪いところがあるのかとか、祈願したいことは何かを、青い服を着た信者に話して、信者は、火のついた線香の煙を該当する参拝者の関係する体の部分にそれを刷り込むよなことをする。1人あたり、まさしく3分程度。それを受けたいひとたちが長蛇の列を作っているのだ。なかなかおもしろい光景をみたのだが、浅草寺あたりの線香の煙を良くしたい部分に自分で掛けるというのとまったく同じだなと思った。

阿原石鹸(台北)

「凡事、心頭定」(すべては、ここで決まる)

このキャッチコピーを使って、いま台湾で人気のシャンプーがある。日本ではBody Shop や L'Occitane が人気だが、その人気に食い込んでも良いようなものが中華圏で誕生した。その名前は「阿原肥皂」。

この会社、シャンプーや石鹸のほか、さまざまなハーブとエッセンシャルオイルを使って体をいたわる数々の製品を開発・調整している会社だ。
シャンプーを単に髪を洗うためのものというのではなく、頭を洗うためのものであるという位置づけで商品開発をしており、頭皮をケアすることは髪を自然に美しくさせる土壌と考えている。頭皮をケアするためには、健康な頭皮を作ることであり、健康な頭皮を作ることは、菌のバランスを保ち、血液のめぐりがよく、有害物に汚染されていない状態であることなのだ。

これを実現するためにシャンプーを98%以上自然分解可能な製品に仕上げることで、自然にもやさしく、もちろん頭皮にも優しい製品を作り上げたということだ。植物がもつ本来の力を製品に入れており、余計な薬品を加えていない。そんな製品のよさがわかるのは、細胞の代謝の周期により使用してから21日以上かかるという。でも、それは研究の結果で成果のあわられる時期がわかったことなのであって、それだけ時間がかかるということは、ぱっと見のメイクのようではなく、頭皮の根本から丈夫な髪の毛を作り上げるように体の改善ができたということなのだろう。

いまでは、台湾発の製品として、中国、香港、シンガポール、マレーシアと華人を中心にその評判が高くなっている。台北で売られているのは、台北駅前のシーザーホテル地下にあるショッピングモールの狭い店と、信義地区にある誠品書店ビル1階に店舗がある。日本語のメニュもちゃんと用意されているので、日本でブレークする前にじゃんじゃん買いこんでしまうのが良いかもしれない。


阿原肥皂
URL : http://www.taiwansoap.com.tw/

All About 台湾版に記載
URL: http://allabout.co.jp/travel/traveltaiwan/closeup/CU20080223A/

また極品軒(台北)

また、この店に来てしまった。どうしても角煮を食べたいと思ってしまうと、台北ではこの店に来てしまうのである。角煮だけというのであれば、他にも台北市内には店がたくさんあるので、そこにいけばいいのだが、長崎の角煮バーガーみたいな食べ方をするのは、いまのところ知っている限りにおいては、この店しか知らない。もし、他にも台北市内にあるところをご存知の人がいたら教えてほしい。それに、この店の角煮は味と柔らかさをとっても、いままで食べている角煮の中で一番旨いと思っている。だから、何度行ってもこの店は飽きないし、店も綺麗で、ちょっと高級風に見えるところが落ち着くのである。さらに量が少しのように見えて、結構ある。それもまた満足するところの1つだろう。西門町から少し二二八公園のほうに衡山路を進んでいくと、その店は右手に見えてくる。何度もここの店には行っているし、以前にもブログで記載したこともある場所だが、性懲りも無く、今年もまたここに来てしまった。台北市内には腐るほどたくさんレストランがあるのに、なぜ何度もこの店に来てしまうのだろうか。味とサービスの両面からまた来たくなる要素が備わっているからだろうと思う。

店内に入ったとき、席はスカスカだったのだが、入り口付近に待っている人がいて、マネージメントが出来ない店になってしまったのか?と思っていたら、その待っている人たちは、もう引き上げるところで、単に支払いをしている人の処理を待っているだけだったのに後で気づいた。珍しく一番奥の席を通されて、メニュを持ってきてもらったのだが、だいたい食べたいものは既に決まっていたので、その料理が掲載されている場所をさあ駕していたというほうが正しいようなメニュの見方をしていた。

今回、食べた料理の一覧は下記の通り。

・烤方(小)
・鱔糊麺
・砂鍋豆腐雞(小)

いつもながら角煮饅頭(烤方)は美味い。本当に美味い。肉の柔らかさもそうだし、ソースの甘さも抜群だ。ただ、基本的にパンをはさんで食べるものなので、あまり漠々たべていると、ほかの料理がまったく食べられなくなってしまうので注意が必要である。ドジョウと竹の子を甘酢で絡めて煮た料理と麺の組み合わせである「鱔糊麺」はなかなかおもしろい料理だと思った。ところが、メニュの日本語には「うなぎ」と書かれていたので、本当かな?と思っていたところ、やっぱり違っていて、出てきたのはどうみても駒形どぜうにでも行ったかのようなドジョウをベースにしたものだった。ちょっと塩気のあるドジョウと竹の子の組み合わせもおもしろいが、それを麺の上に乗せてしまうという発想が台湾らしいところであると思う。これも美味い。少し寒かったからということもあるので、鍋でも突付こうと思って注文したのが「砂鍋豆腐雞」だ。鶏肉と豆腐を味噌ベースのスープの中でぐつぐつ煮たものがこれである。中に入っている具は、鶏肉と豆腐のほかに椎茸やねぎのような味と風味が強いものが使われており、それぞれが個性が強いはずなのだが、これが集まるとおもしろいハーモニーに成ると思った。最後はサービスのデザートが提供。タピオカに暖かいココナッツミルクがかかっている甘さが濃いデザートだ。これは結構台湾ではありふれたデザートだとおもうのだが、あまり日本では見かけないと思う。今回もバカ食いをしてしまった気がする。食べ終わった後に、かなりお腹が重く感じ、このあと、夜市にでも行こうと思っていたが、とてもそんな気分にはなれなかった。どちらかというと、歩くと遠いのは解っているが、このままホテルまで歩いて帰ってお腹の調子を整えてしまおうと思ったくらいである。しかし、あまりにも遠いので、少し帰りに賑わっている西門町を散歩してみることにした。

羅東肉焿番(宜蘭)

駅の目の前の太い道の光復路沿いにある人気の屋台風のお店が羅東肉焿番。もともとは同じ宜蘭県の羅東町にある店が本家だ。ここはメニュが単純で、肉を薄い皮で巻いたものを揚げた肉捲と、バラ肉にとろみスープを使った肉焿飯か肉焿麺を食べるのをお勧めしたい。値段もそれぞれ35元しかしないので、お手軽に食べられる。肉焿飯 35元
肉焿麺 35元
肉捲  35元
一瞬、肉焿飯も肉焿麺も変わり栄えがしないものだなとおもったら、麺をベースにとろみがかかっているか、それともご飯をベースにかかっているかの違いで、上にかかっているものはまったく同じである。見た目は少なそうに見えるが、実は結構食べてみると満腹なるので、これだけでも十分にご飯として量が足りると思う。そのほかにつまみとして、揚げた肉捲を食べるのもいいだろう。店はおばさんのパートみたいな人たちが、てきぱきと仕事をこなしていた。まったく英語が通じず、日本語ももちろん通じず、おばさんたちは、台湾語で会話をしているので、何を言っているのか理解できないで、注文が困ったなーと思ったのだが、あまり言語に気にせず、これ食べたいと指先呼称しながら日本語で言えば、通じるものである。

昭應宮(宜蘭)

学問の神様が台湾のどの町にもあるように、もう1つ必ず存在するのは、航海や海の神様になっている媽祖を祀った寺だ。媽祖は天上聖母とも言われており、これを祀っている寺は宜蘭では、昭應宮と呼ばれているところである。
昼間でもたくさんの人が願いごとを叶えてもらうために参拝しているのが見られるので、一番わかりやすいところだろうと思う。が、台湾各地に同じようなものがたくさんあるので、個人的には厭きている。

昭應宮
住所:宜蘭市中山路106号
TEL:03-935-3536
OPEN:6:00~21:00

文昌廟(宜蘭)

駅方面に戻ってくる途中に、そこそこ立派な門構えの寺を発見した。そこが文昌廟である。文昌廟も台湾では一般的な寺であり、学問の神様が祭っている寺として珍重されている。だから、受験生がこういう寺にたくさんやってきて、合格祈願をしているのを良く見かけるのだ。だが、中に入ってみると、どこがメインの神様かよくわからない。顔がここでもお笑いのような顔をしているので、なんだかまったくありがたみを感じないのは、文化の違いだからだろうか?ただ、この寺で必ず見てほしいものがある。それは日本統治時代に宜蘭神社にあった神馬像が保存されているからだ。ただ、普通にぽかーんとしているとどこにあるのかわからない。門を入って左側の一番壁側に、ひっそりとなぜか馬が鎮座しているので、つい見落としてしまうのである。だが、この神馬は正真正銘神社の入り口に置かれていた馬の像だ。そんな宜蘭神社も、蒋介石・宋美齢夫婦によって、徹底的にぶっ壊されてしまったので、その名残も無い。文昌廟
住所:宜蘭市文昌路66号
TEL:03-935-2166
OPEN:6:00~21:00

宜蘭西関廟

宜蘭酒廠から旧城壁跡の環状道路を北上していくと、何気に道路を横断するように張られた、黄色い提灯が空中にあるのを発見した。何だろ、これ?とおもっていたら、そこに寺らしくものが建っていた。
寺の名前は西關廟。名前に「關」と付いているので、想像通り、関羽を祀っている商売繁盛のための寺院である。入り口は、道路から少し奥まったところに階段状になっているところから入っていく。このつくりは、横浜中華街にある関帝廟とよく似ている。だから、似ていないところがいくつかあるのでそれを記載したい。まずは、入り口傍に立っていた、地元台湾原住民が暴れ馬を携えている様子をとらえた石造がある。もともと、なぜこんなものが作られたのかはわからないが、この寺院は、実は当初立てられたとき、寺の向きがいまの向きとは異なるところを向いていた。それを宜蘭市政府が工事を行って向きを変えてしまったがために、その祟りを鎮めるためなのか、こういうのを入り口に置いたように思われる。石像の前には、いつ利用されるのかよくわからないが、寺院の専用の派手な車が止まっていた。目立てば良いのかわからないが、西日本地区にはなぜか見かける「ろばのパン屋」みたいな形をした軽トラック仕様の車が止まっている。後ろの荷台のところに、動物でも入っているのかと思ったくらいの変なつくりになっているのだが、それよりこんな派手な車だと、寺院の威厳がまったく感じられない気がした。寺の中はそんなに広く感じるような空間ではないが、正面に髭づらの関羽が鎮座している。背景に金色の龍が舞っている壁を背中に背負い、両脇にお供を連れている光景は、どこの関帝廟にも見られる光景だろう。でも、やっぱり納得いかないのは、中国系の寺に飾っている人物像の顔が漫画にしか見えないような顔だ。建物の両側には、忠義をモチーフにした2体の武士像が立っているのだが、この顔がもう殴りたくなるようなむかつく顔をしている。正面から見るとこの廟は狭いなとおもったのだが、実は内部に入ってみると、天井が異様に高くなっていることに気づく。二階にも上って、上の階から関羽を見下ろすということも可能だが、実はこういう建物構造をしていること自体が理解不能だ。しかし、壁のほうを見ると、こんなところまで誰も気づかないようなところまで細かい細工がされているので、それはびっくりした。西關廟
住所:宜蘭市舊城西路二十九號
電話:03-9329020