2009/10/07

天后宮(Ho Chi Minh City)

ホーチミンのなかでも中心地からタクシーで20分くらい移動したチョロン地区は、ベトナム文化というより、中華文化そのものといって良い所だ。だから、街じゅうを歩いていると、ここがベトナムだとはとても思えず、シンガポールや香港のような街並みなのではないか?と考えてしまう。喋られている言語は、ベトナム語もそうだが、どちらかというと広東語のほうが聞かれることが多い。

そんなチョロン地区の真ん中にあるのか天后宮(Chua Ba Tien Hau)だ。1760年に建てれらたベトナム最古の中国系の寺院のひとつであり、福建系華僑の多くが信仰する航海安全の神様である天后聖母を祀っている寺院だ。
寺院内に入ってみると、たくさんの神様が祠に入って祀られているので、どれを拝んでも良さそうな気がする。面白いなぁとおもったのは、神様の名前を看板みたいなところに掲げているプラカードを発見した。なにに使うものだろうかとおもっていたら、旧暦の3月23日に天后聖母を乗せた寝台を担いで行列が出るらしく、その際に、いろいろな神様もついでも外を練り歩くためのプラカードなのだと知る。道教の神様もたくさんありすぎるので、どういう神様がなんのためにあるのかはまだまだ知らないことが多いのだが、名前を見ているだけで、中国人の神様に対する思いを考えることができると思った。
長崎の中華街にいくと龍踊りというのをみることができるが、それと同じような龍踊りをしている壁画を発見した。長崎も福建系の中国人がたくさん住んでいたことにより発展した町なのだが、それと同じようにここも似たような系統の人たちが作ったところなので、考えていることは同じなんだなと思った。ついでに、壁画の下には、大金のお布施をしたひとが、日本の神社の寄付金の表示同じようにピンクの神にかかれて提示されていた。金額から考えると、そんなに多くないのだが、それでもベトナム価格だと高いのだろう。

建物の柱の彫刻がとても派手だったので、おもわず見とれてしまった。中国人の寺院に対する金の掛け方は半端じゃない。けちなくせにこう言うところに金を使うというのは、やはり信仰が強いとそれだけ自分が金儲けがもっとできるという信仰があるからだろうか。香港辺りでみかけた天井から吊り下げられた蚊取り線香のお化けみたいな線香は、ここでもみることができた。この線香のおかげで、線香の下を通るときには、線香の灰が落ちてくるので注意である。奥にある天后聖母は、神々しく、そして威厳高く、綺麗な衣装を施して座っているのが見える。結構間近で観ることができるので、是非拝んでおきたい。その他、御付きの(?)神様もたくさん居るので、拝んでおきたい。

そんな寺院にも、ホーチミンの肖像画がかかっていると、なんだか萎える。

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