2008/07/26

国立歴史博物館のミレー展

国立歴史博物館も台北ではこれまで行ったことが無かったところだったので、行ってみた。目的は、故宮だけじゃなく、その他に中国大陸からかっぱらってきたものが保管されているだろうから、それをどのように飾っているか、そして、台湾独特の文化とどのように融合して飾っているかを見たいと思ったからである。

地下鉄・台大医院駅から歩いていったところ、妙に人がいっぱいいるのが見える。こんなところの博物館が今ごろ台湾人に大人気とは思えないのだが、なんだろうとおもっていると、なんとこの博物館で、フランスの画家ミレーの絵画展が開催されているではないか。そういえば、渡航前に台湾人から「今、ミレー展をやっていて、大人気ですよ」という話は聞いていた。それが国立歴史博物館だったとはすっかり忘れていたので、この長蛇の列を見たときに「えーっ?ミレーは見る気はないのに、これを並ばないといけないの?」とかなりがっかりきた。きっと並んでいる人たちは歴史博物館の展示物には興味がなく、単にミレー展を見たいがためにならんでいるのだから、入り口が違うはず・・・・という勝手な思いで、長蛇の列を無視して、がんがん進んでいったところ、やはり違っていた。ミレー展をみるには、1人800元も払わないといけないのだが、通常展示物だけなら一人30元だけでOK。この違いは一体なんなんだろうとおもったが、台湾にヨーロッパ文化がやってきてそれを展示しているので、それだけ借用料が高かったのだろうと思った。

それにしても、台湾人の西洋文化への関心の高さはこの長蛇の列を見ただけでかなり高いと思った。日本でも同じように長蛇の列になることは想像できるが、台湾の場合、長蛇で並んでいると炎天下なので、途中で脱水症状になったりしないのだろうかと心配になる。長蛇の列の客を目当てに出店が出ているのも頷けた。商売根性たかいなーと。もちろん、中で展示している作品の作品集の画集を売っている人もいた。


自分たちはミレー展を見なかったのだが、この歴史博物館で見たものよりも長蛇の列が気になってしまったので、ブログではこのことを書くことにした。

台湾・国立歴史博物館

http://www.nmh.gov.tw/

鼎泰豊

鼎泰豊は、台湾に何度も行ったことがあるのに未だに行ったことが無い場所の1つだった。台湾旅行に行く人は必ずといっていいほど行っているはずなのに、「まぁ、そのうち行くだろう」と思っていただけに、今まで行くのをはっきり言って忘れてしまっていただけだ。今回の台湾旅行では、台湾へ初めて来た人のようなことをしてみたいと思っていたので、まず最初に頭に浮かんだのが、この鼎泰豊へ行くことだった。本店の鼎泰豊は少し変なところにあるのだが、なんとホテルのすぐ傍に忠孝店というのができたようで、それで代用することにした。
人気店なので絶対並んでいるだろうと思っていたら、そうでもなく、すんなり店内に入ることができた。まぁ、基本的に点心だからそんなに長居するようなひとはいないから、回転が早いのだろうと思う。

店内はL字型になっていたのだが、自分たちが通されたところは、入り口の目の前で、誰が入ってくるのかは全部分かるところである。そのために、芸能人が入ってきたときにもすぐわかった。でも、その芸能人の名前を知らないので、一体その芸能人が誰なのかは分からない。日本だったら良かったのになー。背が高くて、台湾で暑いくせにマフラーなんかを巻いて、サングラスと帽子を被っていた。でも、意外に芸能人オーラを感じなかったのは何故だろう。店内ではきゃーきゃーいう声が聞こえた。
今回、ここで食べた料理は次のとおり。 ・小籠包(NT$180)
・海老と豚肉入り蒸し餃子(蝦肉蒸餃 NT$200)
・海老と豚肉入りワンタン麺(蝦肉鯤飩麺 NT$240)

・海老と豚肉入りシュウマイ(蝦仁焼売 NT$310)
・空心菜いため(空心菜 NT$150)
・魚蒸し餃子(鮮魚蒸餃 NT$190)
やっぱり名店の名に恥じない味だったので、大満足。でも、夜にこんだけ炭水化物ばかり摂っているとデブになるなと思った。大満足をして帰ることができたのは、やっぱり台湾だなーとおもった。

鼎泰豊

神旺ホテル

台湾で泊まる宿として選んだところの1つとして神旺ホテルだ。場所が忠孝敦化駅のすぐ傍なので、場所柄、繁華街のど真ん中にあるため、とても便利な場所である。賑やかな場所だからうるさいかと思っていたのだが、全く気になることは無かった。

今回の部屋は、ホテルの最上階にあるエグゼクティブルームだったために、部屋の中がとても広く感じた。ここのホテルには前にも泊まったことがあったが、そのときにはずっと下の階に泊まっていたので、こんなに広い部屋があるとは思えなかった。いつもは楽天トラベルで予約するところを、旅旅台北経由で予約したら、かなり安い値段だったので選んだのだが、結果的に良かったのかどうかは不明。というのも、ポイントにならないから。しかし、日本で全て支払いし終わったのは、何も考えなくていいので便利だとは言えよう。為替レートを考える必要も無いし。 さて、部屋の中はこんな感じだった。

バスルームに行ってみると、神旺ホテルのトレードマークの、可愛くないマークがついたタオルを発見!なんでこんな可愛くないマークなのか本当に理解に苦しむ。このホテルの持ち主がお菓子会社なのだからというのもあるのだが、こんなマークのお菓子会社って、一体何!? さすがに11階からの景色は高いなとおもうのだが、場所が繁華街なので眼下の様子を見ると、メインの道路に面しているので、到着した時間にはたくさんの車が走っているのが見えた。
朝ご飯は1階の奥にバイキング形式のレストランがあるために、そこで摂る。台湾だからそこそこご飯は美味いだろうし、お菓子会社のホテルだから、それなりにご飯は期待できるだろうとおもっていたのだが、これが期待はずれ。レストランも、なんだか成金趣味丸出しのようなシャンデリアと金を特徴とした壁で落ち着かないし、こういう悪趣味なところが旧中華文化の嫌な所だ。 神旺大飯店
http://www.sanwant.com/jp/index.aspx


台湾に到着

出発が遅い時間だったので、のんびり空港まで行こうと思ったが、まだ平日だったため通勤電車に乗ることになってしまった。いつもなら、空港まで空港バスで行くのだが、あいにく中途半端な時間には空港バスがないことが発覚。そこで成田エキスプレスで行くことにしたために、久しぶりに電車で行くことになった。雨が降ったときの成田エキスプレスは、必ずといっていいほど運転停止になったりするのだが、今日は晴天のために電車は止まることは無いだろう。ただ、どこかの馬鹿が飛び降り自殺なんかしやがったら、即効で電車は運行停止になるので、それだけ起こらないように祈った。

空港でのJALのチェックインは、チェックインだけは自動のセルフで行う。しかしながら、大体の人は荷物を預ける必要があるので、チェックインのためにカウンターは必要じゃないが、荷物を預けるのに時間がかかるため、結局自動チェックインってあまり意味ないなと感じる。特に、外国人の馬鹿が大量の荷物を預けようとして、カウンターのお姉さんとひと悶着なんかしているのを見てしまうと、マシンガンで撃ち殺したくなってしまうのだが、だいたい大量の荷物を持ち込もうとしているのは、中国系の人間というのが相場が決まっているから面白い。

比較的前のほうの席が取れたので、あとは出発まですることがないなと、空港内をウロウロする。最近は、出国審査をしたあとのコンコース内に、いろいろな店が出来たために、出発までのちょっとした時間に買物をするのも楽しくなった。自分たちは出国した立場なので、もちろんここでは免税になる。JALカードを持っているので、JALの関係免税店にいくと、10%の割引が効くから嬉しい。前から、おかまの必需品である、ランコムのシミ消しもトラベラーセットで18000円で売られていたが、10%割引で買えたので、台湾で最初は買おうと思ったのを買わなくて済んだから便利だった。現金だと躊躇してしまうのだが、カードだとなぜか勢いがついてついつい買物をしてしまうのは怖い。これで破産してしまうやつらもたくさんいるのも頷ける。

機内食が出ることも分かっていたので、昼ご飯を搭乗前に取りたいとは思わなかったのだが、なんとなく気分が悪い。ストレスが溜まっているためにそれで体がおかしくなっているのかもしれない。水分を摂っても摂っても足らないように思えてしまう。葛根湯くらい買っておきたいなと思ったのだが、一緒に行く人が持っていたのが分かったので、買わないことにした。その代わりに、台湾のガイドをまた買ってしまった。もう台湾のガイドなんて要らないだろうと思っていたのだが、なぜか買ってしまうのは、もう癖だろう。

いざ搭乗してしまうと、あとは現地に到着するまで特に何もすることなし。

飛行機は「こんなボロ飛行機が飛ぶのか?」というくらい型が古そうな飛行機だった。いまどき、2-4-2の椅子の海外行きの飛行機があるとはおもえなかった。個人テレビもなく、イヤフォンも医者が使うようなゴムホースの小さい版みたいなものだったりしたからだ。いやぁ、名前がJALになったからといっても、まだまだ台湾線はさげずんでいるのかなとおもった。おまけに、目が痛くて、そのためにたまに気分が悪くなるため、飛行機の中で本を読もうと思ったのを止めていたから、飛行機の中ではねているしかなかった。ご飯だけはさすがJAL。可もなく不可もなくの昼ご飯が出てきた。ただし、大食漢にとっては多少物足らないかなとおもうくらいの量だった。スターアライアンスに乗りなれているので、食事の事前にメニュが配られるものと思っていたのだが、実際には、メニュが2つしかなく、写真つきのパンフを手に持ったスチュワーデスが「どちらにしますか?」とたどたどしい日本語で聞いてきた。台湾で採用された人だろう。でも、日本語が通じる。ご飯は、メインとしてメンチカツと白魚のフライが選べることができる。それぞれを頼んでみた。昼ご飯を食べないで乗ったために、ぺろりと食べてしまう。

台湾到着は定刻どおり。窓の外には、珍しい飛行機が止まっている。それは中国国際航空の飛行機が見えたからだ。中国の飛行機が台湾で見えるのは大変珍しい。空港に到着して、台湾元に換金をしようとする。台湾に行く場合には、日本で台湾元に換えるより、現地に到着して空港で換金するのが一番レートが良い。しかし、今回はスムーズには行かなかった。というのも、中国人観光客が最近の中台直行便の恩恵を受けて、たくさん台湾にきているらしく、両替場にはたくさんの中国人が、大量の人民元を持って換金しようとしていた。自分の前に並んでいたおばさんも、手に8000元を持っていたようだったし、そのおばさんの家族で子供・旦那のそれぞれも8000元を手にしていた。どうやら、1人あたり、人民元を換えることが出来る最高金額が8000元のようで、家族で分散すれば人数分を換えることができるのだろう。しかし、そんなに大量の現金を換えるのではなく、クレジットカードで支払うか、中国人なら誰もが持っている「連銀」カードであれば、現金を持っている必要が無いとおもったのだが、あとで知ったところによると、中国人はクレジットカードを信用していないためにあまり持っておらず、さらに連銀は中国人専用のデビッドカードであるため、台湾は別の国だから今までシステムが存在していないためだということがわかる。中国人観光客は、いまのところ行動制限があるために、長い滞在ができないようだが、それでも使う人は使うだろうし、裕福な人間がたくさん増えたんだなと思った。更に珍しいことに、入国審査で全く並ぶことが無かったのは嬉しい。いつも長蛇の列で酷いときには1時間くらい並ばされる場合があるからだ。やはり中途半端な時間に到着すると待つ必要が無い場合があるのだろう。

空港からホテルまでは、バスで行くというのもあったが、神旺ホテルの場所がバスでは直接いける場所ではなく、結局どうがんばっても地下鉄に乗り換えなくてはいけない場所なので、面倒くさいなーとおもったから、タクシーに乗ってしまう。約1300元くらいで、値段にすると5000円弱を高いかなとおもうが、1時間もタクシーで乗って、複数人で乗れば1人辺りの値段は少なくなるので便利だと思う。確かに空港バスのほうが100元程度なので安いのは分かっているが、荷物を持って移動するのは面倒なのでタクシーのほうが良い。

車窓からの台湾の景色を見て「ひさしぶりだな」とおもう。約1年ぶりの台湾というのは、台湾渡航が始まって以来、長期間のブランクだった。だいたい長くても半年に1度くらいは台湾に行っているはずなのだが、ここ最近は忙しすぎて台湾に行く機会を逃していた。それにしても、台湾に来るとなんだか落ち着くのは何故だろう。もう気分は台湾人になったようなものだった。

また、台湾へ

何度訪問しても飽きない場所というのは誰でもあると思う。台湾は自分にとってまさしくそんなところだと思う。最近特になにか自分に対して嫌気がさして、どこかに行って憂さ晴らししてみたいなと思うときには、決まって「そうだ、台湾へ行こう」と思うようになっている。なぜそこまで台湾に固執するのか全然分からないし、台湾に対してすっかり麻痺してしまっているので、台湾の魅力という「これが」というものが全然思いつかない。それでも飽きないというのは、自分にとっての台湾には何かがあるのだろう。

7月の三連休にはどこかに行こうと思っていたが、そこで思いついたのが台湾だった。他にも当然候補地として別の場所もあげていたのだが、なぜか台湾にしてしまった。ちなみに、他に選んでいた地域は、マレーシアのクアラルンプールや、夏だから暑いので避暑のつもりでサハリンというのも考えていた。だけど、夏の暑いときに暑い場所に行くのがいいという、専らのひねくれ的な考えで選んだものだと思う。

しかし、最近の石油の高騰で飛行機の運賃もそれに合わせて高騰したため、遠距離への渡航が不人気になり、その反面、ソウルや台湾への飛行機が早いうちから取れなくなっていたことは知っていた。だからいつもの旅行会社に空席状況を聞いたときにも、格安航空券より正規割引の運賃が提示されてきたときには「遅すぎたか」とは思った。でも、若干だが正規運賃より安いので、思わず飛びついたが、後で考えると口腔会社のサイトから直接申し込んでも良かったかなと思った。ポイントがもっとつくし。

今回選んだのはなぜかJAL。4月から台湾線も日本アジア航空から日本航空へ統合されたことにより、台湾行きのキャンペーンも6月末まで行われていた。スケジュールは、次のとおり。

出発 
2008年7月18日 JAL645便 成田13:45発→台北16:20着
帰国
2008年7月22日 JAL648便 台北14:30発→成田18:40着

申し込み時には、3連休に1日だけ追加して全部で4日間にしようとおもっていた。それで前日に追加1日したときと、後日に追加1日したときの値段と空き状況を調べたのだが、そのときに思わず、3連休の前後両方とも追加して全部で5日間にするで、申し込んでしまった。あれ?と気付いたのは、旅行代理店へカード支払いをしたあとだったので、変更は既に不可。自分で相変わらず馬鹿だなとおもったのだが、仕事に嫌気がさしていたので、休みにするのも全然いいかなとおもっていたため、あっさり5日間にした。

台湾で何をするかは、いつも悩むのだが、最初は行ったことの無い場所へいってみようとおもっていたが、結果的には台北以外にどこにもいかなかった。ホテルもいつもの国賓飯店じゃないところにためしに泊まってみようと思ったので、旅旅台北で宿を探して決めたのが、神旺飯店と長栄桂冠酒店の2件である。台北にずっと滞在するのになぜホテルを換えるのかと思われそうだが、泊まったことが無い場所を実験してみたかったこともあったのだ。といっても、神旺飯店のほうは以前泊まったことがある。

まぁ、のんびりするために台湾に行こうと思ったのだが、台湾に着いてからどこにいこうかというのを決めるのも良いだろうと思った。しかし、天気予報を見ていると、台風が近づいていたために、滞在前半は雨のマークがついている。それが嫌だなと思う。